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ねじりずっぽ

ねじりずっぽ

昨年のこと、ご近所の方が綿入れ袢天を作るからと中に入れる綿(わた)を買いに来てくれました。
そこで「ねじりずっぽ」の作り方わかる?と聞かれました。
「ねじりずっぽ」?
袖の種類にはいろいろあります。が・・・「ねじりずっぽ」は知りません。母に聞いてみたところ、昔はよくそういう袖にしていたとのこと。さすがです。でも、はっきりとした作り方まではわかりません。
手拭いでこんな感じ、あんな感じと折ってみて、そこは作り慣れたカンコいい(工夫される)方ですので、やってみるからと言って帰っていかれました。
 
その後、できたよ~と聞いていたのですが、先日ひょっこりと、作った袢天をかかえて来てくれました。
写真を撮らせてください!とお願いしたのがこちらです。
 

 

ねじりずっぽ  ねじりずっぽ

 

 

ねじりずっぽ ねじりずっぽ

 

  

袢天の結び紐の先端もかわいらしく手を加えてあります。
袢天の衿もほしいと言われたのですが、小売りする商品がありませんでした。手作りする方が多かったときには、モスの袢天生地や黒の袢天衿が常時置いてあったのですが、もうそれもありません。
出来上がりを見てみると男物の大縞柄のキレをあててあり、いい感じに仕上がっています。
 
昔はこういう袖のものをよく着ていたとなつかしそうに話していました。
今でもねじりずっぽは健在です。巻き袖、まきそ、ねじり袖、そぎ袖など言い方もいろいろ、また地方によっても違いがありそうですが、このあたりでは「ねじりずっぽ」が一般的な呼び名のようです。袖がじゃまにならないので仕事するのによく使っていたとのこと。
 
これはしっかり勉強しなくては・・・・・・と思い、いろいろ調べてみました。
ネットでもたくさん出ています。
まず袖の種類から。
 
 
ここにあるように、ねじる部分が三角ではなく台形になっていますので、見せていただいた品は「変形ねじりずっぽ」。ねじりにもバリエーションがあります。
 
昔はきものでしたので、仕事や労働の際、袂(たもと)がどうしてもじゃまになります。一般的な筒袖や鯉口袖、さらに袖付が広く動きやすい巻き袖(ねじり袖、もじり袖、ねじりずっぽ、もじりずっぽ・・・)などにして、動きやすい工夫をしていたのですね。この袖は全国にみられるようですし、アイヌ民族衣装にもありました。特に冬場は寒いので、防寒に綿入れを着て作業というときにはもってこいの袖です。
 
次の疑問、「ずっぽ」って何?
 
筒袖というからには正確には「づっぽ」?
もともとは「づっぽう」というらしく、漢字の「筒」はわかりますが、「ぽう」はよくわかりません。どうもはっきりしなくて図書館へ行ってみました。
『江戸語大辞典』(前田勇編.講談社)に、
筒棒、(つつぽう)、筒ぽ、筒棒(つつぽう)袖、筒っ棒(ぽう)、筒っぽとあり、袍を使った江戸書物もあります。
 
筒ぽ → つつぽう(筒棒)の短呼
 
筒っ棒(つつっぽう)→ つつほうの促訛
ということが書かれていました。
どんな呼び名にしろ、もともとは筒棒であり、筒袖はあまりに身近だったので「筒棒(つつぽう)」という言葉そのものが筒袖をさすように使われていて、棒も衣をあらわす袍(ホウ、わたいれ)を当てることも多かったのでは???と想像しています(専門的なことではなく、あくまで個人的な感想に過ぎません)。
 
そして更なる疑問。では、「あてずっぽう」はどんな字を書くのだろう???
 
あてずっぽうを調べてみると、こちらもありました。
あてずっぽうは【当寸法】で、実際に測らずに寸法をあてはめることが語源だったようです。こちらの「ずっぽう」は寸法だったとは・・・ オドロキでした。
 
 
 
 

2011-02-05 00:38:00

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